介護を辞めてよかった?その声の中身を分解すると見えてくること

執筆・編集:東海かいごキャリア編集部|監修:川端 陸渡(キャリアアドバイザー・介護福祉士) | 公開 2026/07/22

介護を辞めてよかったという声の中身を分解する
あなたの希望に合う求人をまとめて比較しませんか?非公開求人も含めて専任アドバイザーが無料でご案内します。無料で相談する(相談無料・最短30秒)。

「介護を辞めてよかった」という声を探している。それはたぶん、いま辞めるかどうか迷っていて、背中を押してほしいか、思いとどまる理由がほしいかのどちらかだと思います。この記事では、その声の中身を分解します。よかったと語られている変化が、実際には何によってもたらされたのか。そこを見ると、判断の材料になります。

結論:「辞めてよかった」の多くは、介護をやめたことではなく「その職場をやめたこと」でした

辞めてよかったと語られる内容を並べると、だいたい次のようになります。

  • 夜勤がなくなって、眠れるようになった
  • 休憩がきちんと取れるようになった
  • 職場に、話しかけても嫌な顔をされない人がいる
  • 腰の痛みが軽くなった
  • 手取りが増えた
  • 「早くしろ」と急かされなくなった

ここで気づいてほしいのは、これらのほとんどが「介護という仕事」ではなく「働き方や職場の条件」の話だということです。夜勤のない介護、休憩が取れる介護、福祉用具が整った介護、給与水準の高い介護は、いずれも実在します。

つまり、あなたが手に入れたい変化は、介護をやめなくても手に入る可能性があるということです。もちろん、業界そのものを離れる選択が正解の方もいます。判断のために、もう少し分解します。

「よかった」の中身を分解する

よかったこと本当の要因介護のままでも変えられるか
夜勤がなくなった勤務形態変えられる(デイサービス、訪問介護、日勤のみの求人など)
腰痛が軽くなった介助方法と福祉用具変えられる(リフト等を導入している職場を選ぶ)
人間関係が楽になった職場の体制変えられる(在職者の満足度では人間関係が最も高いプラス)
休憩が取れるようになった人員配置変えられる(職場による差が大きい)
手取りが増えた資格・施設形態・法人変えられる場合がある(資格取得や職場変更)
利用者さんの死に向き合わなくてよくなった仕事の本質変えにくい(介護の中で担い方を変える選択はある)
命を預かる責任から解放された仕事の本質変えにくい

下の2つに強く当てはまる方は、業界の外を検討する意味があります。それ以外は、職場を変えることで得られる可能性が高い変化です。

データで見る「職場による差」

令和6年度の調査では、いま働いている人の満足度を示す満足度D.I.で、「職場の人間関係」が+32.4と全項目中もっとも高いプラスである一方、「人員配置体制」は▲21.3、「賃金水準」は▲14.3とマイナスでした。

離職理由の1位は人間関係(24.7%)なのに、在職者の満足度では人間関係が最も高い。この一見矛盾する結果は、職場による差がはっきり分かれていることを示しています。

また、月給制で働く人の通常月の平均月収は248,884円で、前年度から3.1%増加しました。とくに20〜24歳(5.8%増)、25〜29歳(5.0%増)で伸びが大きくなっています。

出典:公益財団法人 介護労働安定センター「令和6年度 介護労働実態調査」(2025年7月28日公表)

あなたの希望に合う求人をまとめて比較しませんか?非公開求人も含めて専任アドバイザーが無料でご案内します。無料で相談する(相談無料・最短30秒)。

「辞めて後悔した」と語られることも、正直に書きます

よかった話だけを並べるのはフェアではないので、後悔として語られやすい点も挙げます。

  • 資格と経験が評価されにくくなった:介護福祉士や実務経験は、業界の外では換算されにくいことがあります。
  • ブランクが長引いた:勢いで辞めてから探し始めると、収入の空白が想定より延びることがあります。
  • 「ありがとう」がない仕事に戸惑った:直接感謝される機会の多さは、この仕事の特徴です。失って初めて気づいたという声があります。
  • 結局、人間関係の悩みはどこにでもあった:職場である以上、対人の難しさは業種を問いません。

これは「辞めるな」という意味ではありません。辞めた先に何を期待しているのかを、具体的な言葉にしておくと後悔しにくいということです。

【採用する側から見た】後悔しない辞め方の順番

介護現場と採用の両方を経験したキャリアアドバイザーの視点でお伝えします。

1. 「何が嫌か」ではなく「何が変われば続けられるか」を書き出す

嫌なことを挙げるのは簡単ですが、それだけでは次の職場の選び方が決まりません。「夜勤が月2回以内なら」「リフトがあるなら」「手順書があるなら」——条件の形にすると、探すべきものが見えます。

2. 在職中に動く

辞めてから探すと、焦りが判断を鈍らせます。収入が続いている状態のほうが、条件を比べて断ることができます。

3. 辞める理由を、次の職場でどう話すか決めておく

人間関係が理由でも、そのまま伝える必要はありません。「チームで手順を共有しながら働きたい」のように、次に求める条件の形に言い換えると、前向きに受け取られます。嘘をつく必要はありません、事実の切り取り方を変えるだけです。

4. 心身の不調が出ているなら、順番を変える

眠れない、涙が出るといった状態が続いているなら、次を決めることより休むことと受診が先です。判断は回復してからでも遅くありません。

あなたの希望に合う求人をまとめて比較しませんか?非公開求人も含めて専任アドバイザーが無料でご案内します。無料で相談する(相談無料・最短30秒)。

まとめ

  • 「辞めてよかった」と語られる変化の多くは、介護という仕事ではなく働き方と職場の条件によるものです。
  • 夜勤・腰痛・人間関係・休憩・給与は、職場を変えることで改善し得ます。命を預かる責任や看取りへの向き合い方は、仕事の本質に近い部分です。
  • 在職者の満足度では人間関係が最も高いプラス(+32.4)。職場による差が大きいというのがデータの示す姿です。
  • 後悔として語られるのは、資格と経験が評価されにくくなること、ブランクが延びること、感謝される機会が減ること。
  • 「何が嫌か」ではなく「何が変われば続けられるか」を条件の形にする。これが後悔しない辞め方の出発点です。
愛知県の介護職の給与相場を見る 愛知県の介護求人を見る 静岡県の介護求人を見る 岐阜県の介護求人を見る

よくある質問

介護を辞めてよかったという人は、何がよかったと言っているのですか?
よく挙げられるのは、夜勤がなくなって眠れるようになった、休憩が取れるようになった、腰の痛みが軽くなった、手取りが増えた、急かされなくなった、といった内容です。これらの多くは「介護という仕事」ではなく「働き方や職場の条件」に関わるものです。夜勤のない介護、福祉用具が整った介護、給与水準の高い介護はいずれも実在するため、介護をやめなくても得られる可能性があります。
職場を変えるだけで、本当に改善するのでしょうか?
令和6年度の介護労働実態調査の満足度D.I.では、「職場の人間関係」が+32.4で全項目中もっとも高いプラスである一方、「人員配置体制」は▲21.3、「賃金水準」は▲14.3とマイナスでした。離職理由の1位が人間関係でありながら在職者の満足度では最も高いという結果は、職場による差がはっきり分かれていることを示しています。ただし、すべての方に改善を保証するものではありません。
介護を辞めて後悔することはありますか?
後悔として語られやすいのは、介護福祉士などの資格や実務経験が業界の外では換算されにくいこと、勢いで辞めてブランクが想定より延びること、直接感謝される機会が減ること、そして職場である以上どこにでも対人の難しさはあったということです。辞めた先に何を期待しているのかを具体的な言葉にしておくと、後悔しにくくなります。
介護そのものが合わない場合は、どう判断すればいいですか?
看取りに向き合うことや、命を預かる責任の重さは、仕事の本質に近い部分で、職場を変えても大きくは変わりにくいものです。ここに強い負担を感じている場合は、業界の外を検討する意味があります。一方で、介護の中でも介護事務や生活相談員など、身体介助以外で経験を活かせる担い方もあります。
後悔しない辞め方の順番を教えてください。
まず「何が嫌か」ではなく「何が変われば続けられるか」を条件の形で書き出してください(夜勤が月2回以内なら、リフトがあるなら、手順書があるなら、など)。次に、在職中に動くこと。収入が続いている状態のほうが条件を比べて断ることができます。そして辞める理由は、次に求める条件の形に言い換えて伝えると前向きに受け取られます。ただし、眠れない・涙が出るといった状態が続いているなら、次を決めることより休むことと受診が先です。

介護のお仕事の悩み、専任アドバイザーに無料で相談できます。

まずは無料で相談する(相談だけでもOK)

相談無料・しつこい電話“営業”はしません。

本音・辞めたいの関連記事

【ご留意事項】
本記事は東海かいごキャリア編集部が執筆し、キャリアアドバイザー・介護福祉士の川端 陸渡が監修しています。東海かいごキャリアは、介護のお仕事情報の提供と転職相談サポートを行うサービスです(運営:株式会社エスタス/有料職業紹介 許可番号 23-ユ-302764)。記事内の給与・統計データは公開日時点の公的統計等に基づく目安で、実際の募集条件は各求人ページをご確認ください。

‹ コラム一覧に戻る